はいどうもこんにちは、ミギーです!
今回紹介する映画は【ルパン三世 THE FIRST】
劇場版としては1996年の『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』以来の23年ぶり、また名作『ルパン三世/カリオストロの城』から40年ぶりの公開になります。
え、そんなに間があいているの?!と思われますが、その他はTVスペシャルなのですね。
一応2013年に『ルパン三世 VS 名探偵コナン』が劇場版で公開されていますが、単独作品として23年ぶりということ。
本作ですが、『ルパン三世 カリオストロの城』が好きな方には結構感触良いのではないかと感じます。『STAND BY ME ドラえもん』『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』などを手掛ける山崎貴監督の意欲作で、「宮崎駿さんのルパンが大好き」と多くのインタビューで語っているように、カリオストロの城をたいぶ大衆向けに寄せて、いわゆる”カッコいいルパン三世”の王道を行く映画になっております。ストーリーもシンプルでわかりやすい。アニメの質感も良い。小学生でも楽しめる仕様になっています。
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この作品は、
デートでOK!夫婦でOK!友人や家族でOK!観る人を選ばない良作でございます。
早速レビューいってみます!ネタバレありますので、ご注意ください!
『ルパン三世 THE FIRST』と『カリオストロの城』
観終わって比べてみると、結構カリオストロの城オマージュ感を感じます。
宮崎駿リスペクトから来ていることは間違いなく、
まずは類似点をピックアップして比較してみます。
なお、『カリオストロの城』で産まれた、
「奴はとんでもないものを盗んでいきました」的な名言は本作では出ません!
類似点①ヒロイン
カリオストロの城では、カリオストロ伯爵の権力でクラリスを妃にしようとしており、今回のTHE FIRSTではランベールが権力を得るためにレティシアを利用するという構図になっています。いずれもヒロインは権力の下に置かれていて、ルパンが自由へ導くという流れ。
またヒロインのルパンの呼び方がどちらも「おじさま」なのがいい!そしてその他まとめては「みなさん」(笑)(カリオストロの城で呼ぶのはラストのあの名シーン前のみ。)
類似点②カーチェイス
たしか他の作品でもあったような気はしますが、冒頭のシーンはカリオストロと同じ<ルパン三世のテーマ80’>のアレンジBGMでカーチェイス。これがめちゃくちゃカッコいいんですよ。本当に。
ここは予告映像をどうぞ
次元が銃でアシスト、最後は五右衛門が切って車に着地。 めちゃくちゃカッコいい!!なおカリオストロの城では冒頭は次元がアシスト、城からとっつぁんの運転で抜け出して車に乗る時に五右衛門がアシスト。(ここで名言「またつまらぬものを切ってしまった」)
今回のセリフは、「これが正しい斬鉄剣の使い方」でした。(笑)
類似点③ルパンと銭形のとっつぁんがタッグを組む
カリオストロの城ではゴート札(偽札)の製造を暴くため、THE FIRSTでは第三帝国の建設を阻止するため、ルパンと銭形がタッグを組みます。大きな違いとしては、カリオストロの城ではICPO(国際警察)は全然動いてくれず、かつタッグを組むまで時間がかかりました。「泥棒の情けは受けん!」とまで頑なに拒んだものの、最後は追い詰められて一時休戦へ。ところがTHE FIRSTでは、電話一本で埼玉からスムーズにパリ、メキシコ、ブラジルへと駆け付けあっさりと休戦・協定へ(笑)
類似点④財宝に仕掛けがあって、鍵は対になっている構図
カリオストロの城では「金の山羊の指輪」、対となる「銀の山羊の指輪」があり、二つ揃って初めて鍵として成立します。今回のブレッソンダイアリーも同様で、ブレッソンの孫娘であるレティシアと、ルパンの祖父である初代(アルセーヌ)ルパンの孫ルパン三世がそれぞれ所持し、鍵を組み合わせることで成立します。
類似点⑤ 敵の夢は虚像というオチ
カリオストロが手に入れようとしたお宝。とんでもないほどの金銀財宝が出てくるのかと思いきや出てきたのは古代ローマの都市。今回のTHE FIRSTでは、 第三帝国を築くために無尽蔵にエネルギーを作りだす”エクリプス”を手に入れ、ヒトラーの再建を狙うものの、ヒトラーはすでに他界。どちらも敵の夢は虚像でした。人の夢と言うのは、儚いものなのですね。
類似点⑥ 美味しそうにカップ麺食ってる
映画『天気の子』などもそうだけど、カップヌードルが美味そう(笑)カリオストロの城ではうどんのカップ麺(ラーメンも出てくるけど)、THE FIRSTではカップヌードルをこれまた美味しそうに食べるんですよ。こうゆう細かなところまで寄せてくるとは本当に愛を感じます。
類似点⑦ヒロインの部屋に夜忍び込む
カリオストロの城では真夜中に閉じ込められているクラリスの部屋へ、THE FIRSTでは同じく真夜中にレティシアのお部屋へ侵入。ヒロインと心を交わすシーンになります。しかもどちらも天井の窓からなんですね~。
大きくこのあたりでしょうか。探せばまだまだありそうですが(笑)
40年前とのキャストの違い
カリオストロの城
- ルパン:山田康雄
- 次元:小林清志
- 五エ門:井上真樹夫
- 銭形:納谷悟朗
- 不二子:増山江威子
THE FIRST
- ルパン:栗田貫一
- 次元:小林清志
- 五エ門:浪川大輔
- 銭形:山寺宏一
- 不二子:沢城みゆき
40年前の次元が現役と言うのがビックリと言うかスゴい!!本当に長く活躍してほしいです。
アニメの声優さんも世代交代をしていきますが、例えば、ドラえもんってやっぱり大山のぶ代さんの声があまりにも印象的すぎて、まったく別のドラえもんって85年世代の私は思ってしまうんですよね。
一方でルパン三世の場合って栗田貫一はモノマネ芸で”似てる”ところから入っているので、違和感がないです。銭形も似ているし、五エ門や不二子も質感は似ていて、もともと知っている人でもアレルギーが少ないように感じます。
ドラえもんは観なくなってしまったけどルパン三世は観るってのはこうゆうところにあるのかなとか思います。
エクリプス最後の試練はさすがに笑った
全体的にスタイリッシュかつカッコよくまとまっている本作ですが、ちょっと格好つけすぎなのでは?!と感じるシーンもちらほら。最たるシーンはエクリプス入手のための最後の試練。網の目にレーザー飛び交っててあの長さで先祖のステッキも引っこ抜いて駆け抜けはさすがに笑った。(からの決めポーズもね。笑)
バイオハザードなら切り刻まれて死んでいるやつです。カリオストロの城などでも車が崖沿いに走ったり、結構な高さから落っこちるなどあるので多少のことは大目に見れますが、あれは果たして良かったのか?は疑問です。
しかし、ある意味振り切っててそれはそれでよいのかも?(笑)
ルパンとルピナス
THE FIRSTらしくというか、ルパンの原点にも触れています。ルパン三世は、フランス人作家ルブランの代表作アルセーヌ・ルパンから着想を得ており、言ってしまえばパロディーです。
本作でルピナス(の葉)はルパン一家のシンボルマークと映画内で語られてますが、ルピナスはフランス語にするとスペルがLupin(リュパン→ルパン)となり、ルパン三世の更に原作にも愛を感じるシーンです。なお、ルピナスの花言葉は 「想像力」「いつも幸せ」「あなたは私の安らぎ」「貪欲」です。
とてもルパンを想起できるというか、何かよく合っている花言葉のように感じます。
まとめ
全体のデキとしては『カッコよく仕上がり過ぎてる』って感じです。しかし、子供から大人まで楽しめる大衆作品としては素晴らしいのではないでしょうか。
逆にちょっと拘りのあるルパン三世ファンにとっては、スパイスが足りないかも?アニメーションの質感もちょっと慣れるのに時間がかかりましたが、今後もシリーズで続けば見慣れてくるかと思います。ちょっと最近のゲームのムービーシーンのように感じるところもあり、最近のゲームはマジですごいなと思ったりもして。
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