どうもこんにちは!ミギーです。
今回は『マネーショート』という映画を紹介します。
突然ですが、『CDS』という金融商品をご存知でしょうか。
なかなか耳にしないと思います。
CDS=クレジット・デフォルト・スワップ
リーマン・ブラザーズが経営破綻の後、
「核のボタンに匹敵する」と言われているほどの商品で,
ウォーレン・バフェットは「時限爆弾」と例えた金融商品です。
サブプライムローン問題で多くの投資家が損失を出す中で、
主人公がCDSで爆発的な利益を得るという内容です。本作で学べることは大きく1つ
正しい投資(金融商品)を把握するヒント
が得られます。
金融の歴史・用語の勉強にもなります。
ストーリー
2008年8月に起こった「リーマン・ショック」で世界的な経済の混乱が進む中、
4人の個性派のトレーダーたちが、
「データに基づいた先見の目」と「野生の勘」を頼りに
サブプライムローンが熱狂している真っ最中に逆張りを行い、
4000億円もの利益を叩き出すという実話を元にしたサクセスストーリー。
映画の中で、トレーダーたちは経済の流れを読み、
ここぞという時に自分を信じ思い切った投資をすることで成功をなしてゆきます。
映画を楽しんだ後、「お金稼ぎのコツ」を習得しているはずです。
第88回アカデミー賞・脚色賞を受賞。
思い出される投資の名言
懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、
幸福感の中で消えていく』
アメリカの著名投資家
ジョン・テンプルトン氏の言葉(とされています)
誰しもが熱狂し、その価値が下がるなど微塵も思われなかった、
サブプライムローンを中心に構成された金融商品・CDO。
しかし、2008年のリーマンショックによって、紙くずレベルの価値になります。
CDOが紙くずクラスの価値になってしまった時、
救済してくれる金融商品があったらどうなると思いますか?
買いますよね。間違いなく。
その金融商品の名がCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)です。
主人公のクリスチャンベールは、
その商品を開発し、商品の維持に掛かる毎月のお金を負担しながら、
CDOが崩れ去った時にCDSで4,000億円を稼ぎ出します。
成熟し、幸福感の中で消えていくCDO(サブプライムローン証券)と、
悲観の中に生まれ、懐疑の中に育つCDSという関係が、
とても勉強になる一本です。
サブプライムローン問題が原因で倒産した会社にいたミギー
2008年4月・新卒で入社した会社は金融会社でした。
2008年8月・サブプライムローン問題が表面化し、リーマンショックが起こります。
2009年11月2日、社長から倒産宣告。
2009年11月3日、ミギー24歳の誕生日。正社員→ニートになる
という劇的な体験をした私は、
この今自分に起きている事象を正しく把握したいと、
めちゃくちゃ勉強しました。
ニートだったこともありいろいろ本も読みました。
そんな私が見て、金融を勉強する意味で
本作の素晴らしさは群を抜いていいです。
一時期は日経新聞にもよく踊ったCDSの文字ですが、
また将来起こるかもしれない、
日本の不動産市場の崩壊や金融危機などのタイミングで、
きっとまた目にすると思います。
ビットコインが一時期200万円台になった時、
売りを仕掛けられた人がどの程度いたでしょうか。
ビットコインの下落原因は諸説囁かれていますが、
こういった相場の上げ下げの歴史が繰り返すたび、
この映画を思い出すように感じます。
株やFX、仮想通貨など投資をされる方には強くオススメ。
普通に金融用語が飛び交うので、
初心者の方には優しくない映画です。
またご家族で見るような映画でもないです。(笑)
主人公は大儲けしますが、
一方で世界経済が目の前で崩壊していくので、めちゃくちゃ重いです。
しかし、本気の投資を考えられる方にはオススメできます。
ここからは本気でこれから観る方に
本作が10倍楽しく見れる! 知っておくべき用語を徹底解説
①サブプライム・ローン
アメリカでは、購入した住宅そのものに価値があるとされていました。
また家の値段は下がることはないと考えられているために、
低所得者でもその住宅を担保にして金融会社からお金を借りることができました。
それをサブプライム(返済能力の低い低所得者の)・ローン(借入債権)と言います。
本作は、サブプライムローン問題のある種ドキュメンタリー映画です。
必ず知っておくべき用語です。
②CDO(債務担保証券)
サブプライムローンの債権やMBS(モーゲージ債)を混ぜ合わせて切り刻んだ金融商品です。
劇中では「シーフードスープの中に(新鮮な魚介類も腐った素材も)混ぜてしまえばわからない」と表現されています。
優良な債権も不良債権も組み合わさってできているので、
リスクが分散化(実際は不透明化)され、
リターンがそれだけ大きい証券となります。
※超わかりやすく解説
5,000万円の家を25年ローン、
毎年200万円+金利を銀行に渡す契約をしました。
普通はこんな契約出来ません。
(ま、似た感じのことをス〇ガ銀行とかやってましたが)
1つ、5,000万円で買った家は8,000万円で売れるから。
2つ、銀行は『ミギーから毎年200万円+金利を支払ってもらう権利』(=債権)を売ることが出来るから。
1つ目がアメリカで家は資産と考えられる文化であり、
その価値は少なくとも下がらないという神話があったから成立したのですね。
2つ目は、銀行というより証券会社が仕組んだもの。
『ミギーから毎年200万円+金利を支払ってもらう権利』(=債権)
に、
『ヒダリさんから毎年500万円+金利を得る権利』
『マンナカさんから毎年300万円+金利を得る権利』
=3人から毎年1,000万円以上もらえる権利
を、900万円で買わない?
支払えなかったら最悪家を売ってお金にすればいいしどう?
などと販売されていたのがCDOです。
でもよく見て下さい。
ミギーは年収300万円です。支払えません。
家も本来8,000万円も価値はありません。
さて・・・この債権、どうなる?
→大下落!!!=サブプライムローン問題
ということです。
③CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)
CDOを空売りするために発明した金融商品。
CDSは債券のデフォルトをヘッジするため(保険のため)の商品と言われますが、
要は月々保険料は払う代わりにCDOが紙くず当然の価値になったときに保険金としてもらう権利のことです。
CDO、債権を持たなくともこのCDSだけを持つこともできます。
それによって債権の価格が暴落したとき、
相対的にCDSの価格が上がるのでそのとき高く売れば利ざやで儲かるという仕組みです。
④ショート
株式取引において、
値上がりを予測し安値のときに買うことを「ロング」
値下がりを予測して高値のときに売ることを「ショート」
と言います。
本作は超絶にスゴいショートを仕掛ける作品です。
本来あるべき投資の姿
本来”株”というものは需給バランスがあって初めて成立するものです。
また株式債権市場とは、
株主として、その企業や人を応援して、
社会を豊かにしようという考えを実現するための仕組みであります。
本作は、『本当にやるべき投資とは?』を考える素晴らしい作品です。
金融市場が繰り返す、歴史から学ぶことに意義があります。
またCDSで4,000億円を稼いだ主人公は、
ラストにとある金融商品に投資をします。
さて、それはなんでしょうか。
ぜひ、映画の最後を見て確認して下さいね!
最後に、マニアックな私のオススメ本を
『グリーンスパン 波乱の時代 上下巻』
世界の金融市場に大きな影響をもたらすFRB(連邦準備理事会)
アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関の議長を務めた方の本です。
『最強の投資家バフェット (日経ビジネス人文庫)』
バフェット本は数多くありますが、
何冊か読んで私のオススメはこれ!
文庫版(1円の中古もある。笑)
Kindle版
次点バフェット本オススメ
『株で富を築くバフェットの法則[最新版]』
『マネーショート』文庫
DVD
Blu-ray
Amazonプライムで観るなら
ぜひ感想をコメントかTwitterで教えて下さいね。
Filmarks(フィルマークス)もやってます。
ニックネーム:ミギーの左手
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