【おんなのこきらい】森川葵が凄い!超腹立つ女だけどなんか段々同情してくる、不思議なB級映画。

B級映画

どうもこんにちは!ミギーです。

今回は『おんなのこきらい』の紹介です。

こちらですね・・・人によっては本当に退屈な作品になるはずです。

一部にウケそうで流行りはしないのだろうし、

直視したくない女の子とかもいそうだな、なんて思ってしまいました。

そんな『おんなのこきらい』の感想を。

 

超簡潔あらすじ

一行でいうと、

可愛いだけで世の中わたってたOLキリコ(森川葵)が恋愛を通じて現実を知る話。です。

 

感想と考察

“かわいい”ことが取り柄のキリコは、同じ女性から嫌われてもへっちゃら。

悪態をついては「わたしのほうがずっとかわいいもん!」みたいなこと言っちゃう女の子。

男に媚を売っておけば、男は寄ってくるし、愛もお金も困らない。

それがずっと続くと思っていたところ、

どうやら自分の“かわいい”だけではオチない男性が・・・

上手くいかずに打ちひしがれる中、

本当の自分を認めてくれる男性に恋をするという物語。

 

いわゆる主人公のキリコは一般的にいう“イタイ”おんなのこ。

しかし、本作の特徴はですね、

“かわいい”に支配されている感がぶっちぎっているというか、

“かわいい”が絶対的な価値として君臨しているところにあります。

 

「わたし、かわいいんで♡」って自分でいうところなど、観ていてもはや爽快。(笑)

(実際に自分で言う女性は少ないけれど、心の中で思ってる人はいそう・・・)

とにかく“かわいい”が正義。それ以外は別にどうでもいいって感じが最高です。

 

恋愛によって頭カチ割られる感がいい

キリコにとって“かわいい”は絶対的正義であるはずだったのに、

かわいいでは手に入らないものがある。

キリコは可愛いものを食べては吐く過食症。

そんな自分の汚い部屋やみじめな姿を見ても、引くどころか「そうゆう子なんだな」と認める男性が登場。

好きになるけど・・・彼女持ちというオチ

公園で泣き崩れるキリコに同情が止まりません。

号泣する彼女は変わっていくのですが、あの時の頭カチ割られた感は観ている方が気持ちいいです。

それは極端に“かわいい”ことの正義を信じ続けてきた彼女が崩れるシーンだからなんですね、きっと。

スゴくいいシーンでした。

 

思い込みという誰にでもある事象

本作は“かわいい”ことが絶対正義という前提のおんなのこが主人公ですが、

現実世界、同じようなことってたくさんあると思います。

「結局お金が絶対正義」→お金じゃ買えないものに気づく。

「夢だけ持てばそれでいい」→夢だけじゃ限界が来るという現実。

などのパターンの変化球がこの映画。

 

こうゆうキリコのようなタイプのおんなのこってきっといる。

私の後輩で自分はアイドルだと思っている子がいるのだけど、

自分の一人称は「姫」。

人にも「はじめまして姫って呼んでください」みたいなこと言っちゃう子がいました。

私は距離を置いてしまいましたが、案の定、イタイやブスって言葉の暴力が振りかざされることもしばしば。

でも年齢を重ねたり、何か大きな出来事によって気づくのだろうと思います。

 

ドロドロ感もいい

主人公のキリコは振り切っていますが、

“かわいい”は絶対正義までいかなくても武器に出来ている人は現実多いのかなと思います。

でないとインスタグラマーなんて成立しないはず。

かわいいごはんやセルフィ―を上げて、「どうかわいいでしょ?」をあこがれのように見せたり、嫌らしくなく見せたりすることで共感を得る人が一定いて、

その裏側の本質が少しこの映画には詰まっているような気がしました。

みんな心の中にちょっとした、ドロッとしたものがあるはず。

でも出さない。イタかったりするから。

本作のある種の爽快感は、どのドロドロを見事に隠さない、

隠すつもりが毛頭ないおんなのこが主役というのがいいし、

それをおそらく理解して森川葵が臨んでいるのがめちゃくちゃ好感を持ちました。

 

森川葵は『渇き。』でクスリに手を染めてダメになってしまうおんなのこを演じていますが、

あの時のボウズ頭の風貌から一変して超かわいくなっているので、

そのあたりも注目です。

 

駄作系に分類されそうだけど、実は結構面白い映画なんですよ。

ぜひ、ご覧になってください!

 

 

 

 

 

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